全国二万五千人超のリュック・フェラーリファンのみなさま、こんばんは。
10月末の『ダンボール箱からひとつぼし』はブリュンヒルド・フェラーリ来日イベント2014のために休載させていただきました。
楽しみにしていただいていた方、申し訳ありませんでした。
今日はちょっぴり早めに月イチの恒例企画「リュック・フェラーリの『ダンボール箱からひとつぼし』」をお届けします。
この企画は先日フランスで発見されたリュック・フェラーリの個人レコード・コレクション(「段ボール箱から救われたアーカイブス」”Les Archives Sauvées des Boîte en Carton Ondulé”)から ざっくばらんに 完全無作為に抽出された1枚を紹介し、「うわわ、懐かしい!」とか「リュック・フェラーリって、こんなのも聞いてたの?」など、美味しくお酒を呑む レコードを聞いていただくための企画です。(この名称の元ネタはもちろん、TOKYO FMの山下達郎さんの『サンデーソングブック』の名物コーナーである「棚からひとつかみ」からタイトルをパクッ に触発されたタイトルです)
(なお、既にアーカイブスの幅広さに担当者がやや音をあげつつあるこのコーナー、「俺ならもっと面白く書けるぜ!」「あたいならもっと詳しく書けちゃうもん!」という方を大募集しております。ご興味のある方はぜひ当ブログまでご連絡ください!)
さて、全2回がシングルでしたので、本日はLPをご紹介しましょう。
アメリカのブルースバンド” PACIFIC GAS AND ELECTRIC ” の” ARE YOU READY ? "(1970)です。
Pacific Gas & Electric (band) - Wikipedia, the free encyclopedia
” PACIFIC GAS AND ELECTRIC”はL.A.でトム・マーシャルとブレント・ブロックらで結成され、後に元James Gangのグレン・シュワルツとCanned Heatのフランク・クックが加わり、そこに元Bluesberry jamでドラムだった、チャーリー・アレンをボーカルに迎えて結成されました。
この人を喰った名前(電力&ガスの会社と同じ)でデビューしたバンドはお察し下さいなその理由から名前をPG&Eに変更します(元々その変更した名前でデビューする予定だったとの説もあります)が、マイアミ・ポップ・フェスティバルで評判になった彼らが直後に発表したのこの3rdアルバムはビルボードでヒット・チャートとなりました。
特にこのタイトルナンバーである "ARE YOU READY ? "はソウルフルかつゴスペルという、ちょっと面白い作品です。
リュック・フェラーリがこのアルバムを選んだのはひょっとしたらこの曲をラジオで聴いたからかもしれませんし、パリのどこかの店のジュークボックスでチェックしたのかもしれません。
「ちょっとこんなのが入っているよ」とレコード屋の店員さんに教えてもらったのかも知れませんね。
でも、リュック・フェラーリ本人についてよくご存知の方は「あ、ひょっとしてこれは……」と思われたのではないでしょうか?
意外にそうかも知れませんね。
ちなみに裏ジャケはこういう感じです。
このバンドはお察し下さいな理由からか、それとも時流に乗り切れなかったためか、その後ヒットには恵まれることなく、トム・マーシャルは80年代以降不遇の時を送り、またボーカルのチャーリー・アレンは90年に48歳で早逝しました。
では、今日はドールマイトばりに?個性的な、そのチャーリー・アレンの魅力をお届けしましょう。色々楽しめるヴィデオです。
Pacific Gas & Electric - Are You Ready? [1970] - YouTube
アルバムに収録されているバージョンはこちらです。
Pacific Gas & Electric - Are You Ready - YouTube
それでは、また来月の「リュック・フェラーリの『段ボールからひとつぼし』」でお会いしましょう。
【関連過去記事】
リュック・フェラーリの「棚からひとつぼし」 - リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)
リュック・フェラーリの「ダンボール箱からひとつぼし」(その2 François Beranger) - リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)
リュック・フェラーリの「ダンボール箱からひとつぼし」(その3 FERRARI ) - リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)
このプロジェクト『段ボール箱から救われたアーカイブス』”Les Archives Sauvées des Boîte en Carton Ondulé”はプレスク・リヤン協会により行われています。
プレスク・リヤン協会ではみなさまの暖かいご支援をお待ちしております。
詳しくはこちらのリンクをご参照ください。
「プレスク・リヤン協会」(Association Presque Rien)案内 - リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)
「プレスク・リヤン協会への入会も更新も、とても簡単に!」 - リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)