リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)

フランス現代音楽における重要な作曲家の一人である、リュック・フェラーリ(Luc Ferrari:1929~2005)に関する情報を主に日本語でお伝えします。プレスク・リヤン協会(Association Presque Rien)は彼の友人達によってパリで設立されました。現在もその精力的な活動の下で続々と彼の新しい作品や楽曲、映画、インスタレーションなどが上演されています。 なお、より詳しい情報は、associationpresquerien@gmail.comまでお問い合わせください

2017年4月のリュック・フェラーリ関連イベント(欧州ならびに日本)

 

全国二万五千人超のリュック・フェラーリファンのみなさま、こんばんは。

 

フランスでは先週からすでに夏時間に入りました。8時間の時差が7時間に。それに比べて日本はまだまだ「花冷え」というよりは「冬の延長戦」を感じます。

 

本年はフランスでは大統領選も行われますし、色々ますますフランスから目が離せない春になりそうです。また、プレスク・リヤン賞 2017 もそろそろスパートに向けて本格稼動の季節になってきたのではないでしょうか。

 

 

さて、毎月冒頭のこのブログでは、パリのプレスク・リヤン協会本部のウェブサイト に掲載されている情報を元に、その月に基本的に欧州・日本で開催されるリュック・フェラーリについてのイベント情報をお届けしています。

 

今月は日本でのイベントはありませんが(でも5月に日本で素晴らしいイベントがあります!→最後にお知らせ)、ヨーロッパでコンサートとイベントが開催されます。

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まず、4月28日午後8時より、パリ郊外アルフォールビルの“La Muse en Circuit”(「回路の詩神」協会)において、フランスで先日発売されたリュック・フェラーリの本 "Luc Ferrari - Musiques dans les spasmes”の発刊記念イベントが開催されます!

MuseInSitu : Soirée hommage à Luc Ferrari - Muse en circuit : Muse en circuit

 

alamuse.com

 

新刊となったこの本"Luc Ferrari - Musiques dans les spasmes”(Brunhild Ferrari, Jerome Hansen 著、監修)はこれまで未公刊だったリュック・フェラーリの作品「痙攣の中の音楽」を含む多数の未公開作品やメモなどで構成されていて、表面では窺い知れなかったリュック・フェラーリの深層について初めて知る事ができる、フェラーリファン垂涎の書籍です。また写真も精細度をあげたものが多数収録されており、これまでサイトや書籍に掲載された写真より格段に見やすくなっています。

また序文はジム・オルークさんによって書かれています!これも素晴らしい文章なので、ぜひ読みたいですね。

 

Luc Ferrari : Musiques dans les spasmes – Les presses du réel (book)

 

 

“La Muse en Circuit”(「回路の詩神」協会)は1982年にリュック・フェラーリによって設立されました。命名をしたのは創設メンバーの一人でもあるブリュンヒルドフェラーリさん、そして最初のロゴをデザインしたのはリュック・フェラーリの長年の友人である画家のJacques Brissot(ジャック・ブリソ )氏でした。

 

 

今回のイベントでは設立時からリュック・フェラーリとともに働き、2013年までディレクターをつとめたDavid Jisse (ダヴィッド・ジス)氏と現在ディレクターをつとめている Wilfried Wendling (ヴィルフリード・ヴェンツレン )氏による共演が予定されていますが、そこからもうひとつ面白そうなお話が……でもまだ内容はちょっと秘密だそうです。

 

association-presquerien.hatenablog.com

 

association-presquerien.hatenablog.com

 

 

これに先立つ4月23日にはギリシャアテネにある”Onassis Cultural Centre”で開催される”Borderline Festival” にブリュンヒルドフェラーリさんが招待され、演奏および Christos Karrasさんとのトークを行います。

 

Borderline Festival ’17 / ONASSIS CULTURAL CENTRE

11:00 | Brunhild Ferrari | Listening session: "Brumes du réveil" και "Tranquilles impatiences" | Followed by a talk with the journalist Christos Karras

 

www.sgt.gr

 

今回も前回のブリュッセルのKraakの時同様、"Tranquilles impatiences"が演奏されるということで、ギリシャのお客さんからどのような反応があるか、とてもたのしみですね。また、まだ本部サイトには未掲載ながら、その前後にテサロニキでもコンサートと講演が予定されているということです。

 

association-presquerien.hatenablog.com

ヨーロッパの魅力満載!ブリュッセルのKRAAK FESTIVAL 2017! - リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)

 

さて、日本ではいよいよ来月5月4日、東京芸術劇場において「ボンクリ・フェス2017」が開催されます。

これまでも数々のリュック・フェラーリ作品を演奏しておられる作曲家の檜垣智也さん監修により、地下一階のアトリエイーストにおいて11時から18時までの5時間、リュック・フェラーリにひたりきれる驚きの音響空間「リュック・フェラーリの部屋」が出現する予定です。無料、しかも入退場自由というとてものんびりしたスペースです!これまでにない体験ができちゃうかも。

 

 

ボンクリ・フェス2017 デイタイム・プログラム   東京芸術劇場

 

 

「ボンクリ・フェス」17時半からのスペシャルコンサートもとっても楽しみなのですが、ぜひぜひ5月4日は「リュック・フェラーリの部屋」をメインにご来場ください!

 

 

おまけ→「自分のリュック・フェラーリの知ってるレベルを知りたい」という方に朗報です。

Luc Ferrariのイントロクイズ 楽曲検定 試聴・レビューも

 

  

 

【関連過去記事】

 

 

 2017年1月のリュック・フェラーリ関連イベント(欧州ならびに日本)(1月9日追記あり) - リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)

 

2017年2月のリュック・フェラーリ関連イベント(欧州ならびに日本) - リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)

 

2017年3月のリュック・フェラーリ関連イベント(欧州ならびに日本) - リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)