全国2万5千人超のリュック・フェラーリファンのみなさま、こんばんは。
当プレスク・リヤン協会日本支局公式ブログでは毎月冒頭、その月開催されるリュック・フェラーリ最新情報を、フランスのAssociation Presque Rien(プレスク・リヤン協会)本部の公式ウェブサイト に掲載されている情報をもとに、日本語でお届けしています。
いよいよBrunhild FerrariとChristoph Heemannの最新作Stürmische Ruhe が発売されました!
2022年7月5日現在、7月のイベントとして3件の新しいプログラムが公式サイトに掲載されています。
3件とも今年5月にフランス中部の都市トゥールToursとその周辺地域で5日間に渡って開催された音楽フェスティバル”Easy Listening ”で中心となった<l’ensemble PTYX – expression musicale originale>による <Et tournent les sons dans la garrigue – Réflexion sur l’écriture N°1>のプログラムです。
今回の一連のコンサートもトゥール近郊の圏内で開催されます。
まず3日にメーヌ=エ=ロワール県のモンソロー、続いて9日に同じペイドラロワール地方のサルト県のロム、そして31日にはアンドル=エ=ロワール県のヌヴィー=ル=ロワでコンサートが開催されます。
コンサートの詳細は本部ウェブサイト もしくはl’ensemble PTYX のサイトをご覧ください。
ブリュンヒルド・フェラーリとジム・オルークによる協同作品<Le Piano Englouti | Brunhild Ferrari & Jim O'Rourke >でもおなじみBlack Truffle Records が今度、Brunhild FerrariとChristoph Heemannの協同作品 < Stürmische Ruhe >をリリースしました!
この作品はPeter Margasak によるレビュー<The Best Contemporary Classical on Bandcamp: June 2022>でも好意的に取り上げられています。
Bandcamp上のライナーを読むだけでもこの作品の良さがしみじみと伝わってきますが、今回はブリュンヒルド・フェラーリの父ヴォルフガング・マイヤー=トルミン によるジャケットデザイン、そしてさらにディスクそのものに至るまで、ふたりの作品へのこだわりと、レーベル主宰のオーレン・アンバーチのアーティスト愛に満ちたものになっていて、手に触れる心地よさをも演出してくれる出来映えになっています。
作品はLPレコードの他にBlack TruffleのBandcampでも発売中ですが、ぜひモノとして手に入れて聴いてみたいものですね。
(さて、9月にはまた新たな未公開リュック・フェラーリ音源がTransversales Disques からリリースされます。予約や作品名などの詳細はぜひここから!)
プレスク・リヤン協会の会員でもあり、2017年に惜しくも物故した作曲家ピエール・アンリ (Pierre Henry,1927-2017)の5回目の忌日となった7月5日、パリ12区のTour通りのスタジオ兼自宅があった場所に、パリ市により故人を顕彰する銘板が設置され、その除幕式および記念式典が開催されました。
会場には親族や関係者などが招待され、故人の偉業をたたえるスピーチの後、銘板が掲げられました。
2017年に彼が物故した後、ただちにこの場所の価値を知る世界中の有志や音楽ファン、またアーティストなどによってこのアンリ邸の保存の請願が行われたものの、その請願は行政によって却下されました。
しかし逆にその後、関係者の努力と尽力が実り、ついにフランス国立図書館 が彼の遺した作品や製作資料などのアーカイブ化に乗り出し、結果的に相当の貴重な作品資料や制作物などを含めた遺品が精密にアーカイブ化され、収蔵されることになりました。
そして昨年秋にはその仕事の完了を記念する収蔵記念コンサートも開催されました。
現在この建物自体は公共目的に利用されているとのことですが、今回の顕彰にあたって落書きのあった外壁は塗り直され、新たにピエール・アンリの肖像が設置されたということです。
プレスク・リヤン協会本部のウェブサイトでは、随時最新情報やアーカイブを更新しています。英語仏語に加えて日本語でのお知らせも加わっています。
(敬称略)