全国2万5千人超のリュック・フェラーリファンのみなさま、こんばんは。
今日はパリ郊外にあるモントルイユの図書館のリンクにリュック・フェラーリが取り上げられていますので、その情報を紹介します。
Qu’est-ce que Zicamontreuil ? ― Zicamontreuil(トップページ)
Luc Ferrari (1929-2005) ― Zicamontreuil(リュック・フェラーリのページ)
このホームページではモントルイユに縁のある音楽家を紹介しているのですが、リュック・フェラーリが掲載されたのは昨年のことで、いくつかの訂正ならびに情報を加え、少し前に完成しました。
リュック・フェラーリが子供の頃から住み慣れたパリを離れ、モントルイユに引っ越してきたのは1992年のことで、その後2005年にイタリアのアレッツォで客死するまでの間、ブリュンヒルド夫人とともにこの地で暮らしました。
住まいをモントルイユに決めた理由の詳細は不明ですが、以前「フェラーリ地帯」でも取り上げた、彼の友人であるジャック・ブリソもモントルイユに住んでいたことや、仕事場であるアトリエ・ポスト・ビリッヒのあるパリ11区から近いことなどがあったと思います。
「フェラーリ地帯(ライン)」(第2回;Jacques Brissot) - リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)
親しい人からの話では「リュックは決して郊外の高級住宅地に住みたいと思うようなタイプでは無かった」ということですから、歴史があり閑静ではあるけれど、メリエスゆかりの地でもあり、のみの市が開催されるなど雑多な文化が溢れるモントルイユは彼にとってはかなりお気に入りの街だったかも知れません。
モントルイユ (セーヌ=サン=ドニ県) - Wikipedia
このページではリュック・フェラーリは”Musique concrète”(ミュージック・コンクレート), ”Musique contemporaine”(現代音楽), ”musique electronique”(電子音楽)という3カテゴリーの作曲家に分類されており、20世紀ヨーロッパの音楽史の中を自由に泳ぎ回った、というより、その手法に執着することなく、次々に新しい音楽の可能性を切り拓いて行った、リュック・フェラーリにふさわしい紹介になっています。
なおこのホームページではブリュンヒルド夫人とともにリュック・フェラーリのテープミュージック作品を基にしたアルバム” Exercices D'Improvisation ”を製作した”GOL”のXavier Roux氏の名前も見えます。
今日はこのGOLのアルバムを紹介しておきましょう。このジャケットもジャック・ブリソ氏による作品です。
フランスでは道や広場に人名が付けられた場所が多々ありますが、ひょっとしたらそのうちにパリやモントルイユに「リュック・フェラーリ大通り」や「ピエール・シェフェール広場」が登場するかも知れませんね。
【おまけ】
昨年ヨーロッパで公開されたモントルイユで撮影された映画「Queen of Montreuil」のページです。リュック・フェラーリとは全く関係がありませんが、モントルイユつながりですので、ちょっと紹介しておきますね。(もし1980年代以降のモントルイユでロケされた映画をご存知の方がいらっしゃいましたら、ぜひコメント欄で教えてください!)
Queen of Montreuil - Wikipédia
【関連過去記事】
「フェラーリ地帯(ライン)」(第2回;Jacques Brissot) - リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)
Instants Chaviresでの演奏会 - リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)
モントルイユで開かれた"Autour de Luc Ferrari"の報告です - リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)
モントルイユのinstants chaviresで行われたコンサートの報告です - リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)