全国2万5千人のリュック・フェラーリ・ファンのみなさま、こんばんは。
今日は先日盛況のうちに終わりましたイタリア、ミラノでのリュック・フェラーリによる映像インスタレーション作品『思い出の循環』”Cycle des Souvenirs” およびブリュンヒルド・フェラーリ女史によるコンサートの模様をお伝えしたいと思います。(最後にはプレゼントのお知らせもありますよ!!)
『思い出の循環』撮影中のリュック・フェラーリ(写真提供:Brunhilid Ferrari)
まずはミラノおよび会場の情報からお伝えします。
ミラノはイタリア2番目の都市として栄え、イタリアにおける経済やファッションの中心地でもあります。
今回のリュック・フェラーリのイベントはミラノのポルタ・ガリバルディ駅から徒歩10分ほどのギャラリー" O' "で行われました。
O'| Associazione non-profit per la promozione delle ricerche artistiche
ちなみにパリからはEasy Jet の格安航空便で向かう方法の他に、TGVでパリ市内のリヨン駅から直通という方法もあります。SNCFがイタリアに乗り入れているのは、ちょっと不思議な気持ちになりますね。
パストレンゴ通り12番地(via Pastrengo 12)、伝統的なイタリアの住宅構造の最奥の部分に、ギャラリー” O' ”があります。
ギャラリーの内部のところどころには、オリエンタル様式を取り入れたデザインが見受けられます。
O'| Associazione non-profit per la promozione delle ricerche artistiche
近年のミラノの再開発にともない、この一帯も最近、様々なカルチャーを発信する地区になりつつあるということです。
このギャラリー"O"はもともと工場としてあったものを改装して開館したもので、内部には、本屋とレコードショップ” soundohm ”も併設しています。
地下にあるレコードショップ” soundohm ”はコレクターもののレコードから最近のCD、テープまで、新旧洋邦を問わず、主として現代音楽系ジャンルのものを中心に扱っていて、地下の店内では、お気に入りの作品をゆっくりと探すことができます。
通販ならびにホームページもあります。(なお、来店には事前の予約が必要とのことです)
興味のある方は、一度こちらをチェックしてみてください。
Soundohm←こちらが入り口です。
さて、設営の状態に戻ります。
何もない状態から、会場を組み上げていきます。
この状態から設営していく訳ですね。
壁面が白いので、スクリーンの設置の必要はありませんが、事前に壁面の清掃などの整備をしっかりしていただいていたとのことでした。
ブリュンヒルド女史も立ち会いの下、よりよい上演環境を整えるために、さまざまな方法を試しながら設営を行い、翌日夜の開館に向け、この日はサウンド・チェックおよび設営が深夜まで行われました。
今回会場で映像エンジニアを担当してくださった彫刻家であり、映画監督でもあるWolfgang Natlacen氏と、リュック・フェラーリのCD、DVDを初めとして、ヨーロッパの現代芸術家の作品を出版しておられるElica社のAndrea Cernotto氏も遅くまで作業しておられました。
.:: Elica Editions ::.(リュック・フェラーリの作品を初めとして、ジャック・ブリソやDEDALUS、André AlmuróなどのElicaの色々な出版物を見ることができます)
Wolfgang Natlacen(Wolfgang氏のホームページ)
momtomb ::: wolfgang natlacen(Wolfgang氏の彫刻の代表作である『母の墓』の製作風景をのせたページです(ちなみにご母堂はまだご健在で、『墓石の上で昼食ができるのがミソ』というこの作品をご覧になった時には、激怒なさったそうです)
brigitte ::: jean-benoît ugeux / wolfgang natlacen(このイベントの直後にO'にて行われたwolfgang氏の企画展の紹介)
翌日夜20時からの初演には老若男女を問わず、リュック・フェラーリのインスタレーションをみようと、たくさんの人がつめかけました。
初日から毎日昼過ぎには決まってアパートの1室の窓から歓迎の?フェラーリのタオルがつり下げられていました。
続いて翌日、今日はブリュンヒルド・フェラーリ女史によるコンサートもあるため、昨日にも増して大入りになってきました。会場にはゴザが敷かれたのですが、足りないくらいの盛況です。
やがてインスタレーションのプロジェクターの灯が落とされると、簡単な紹介の後、ブリュンヒルド女史のコンサートが静かに始まりました。
ミラノの関係者様各位の周到な準備のおかげで、最終的にこの日だけで100人を超える観客がいらっしゃいました。
会場で配られたプログラムは以下の通りです。
終演時には大歓迎の拍手と歓声があがりました。
会場は伝統的なイタリア住宅の中にあるために、騒音規制の観点から23時退出と決まっているのですが、コンサートが終了しても、みなさんは退出時間まで、表のテラスでビールなどを飲みながら、感想を語り合ったりしていらっしゃいました。
また併設の本屋スペースではリュック・フェラーリのCDやDVD、レコードの展示や販売も行われており、こちらも非常に盛況でした。
ご参加、ご協力いただいた関係者および関係諸機関の皆様にこの場を借りまして厚く御礼申し上げます。
ここで突然ですが、プレゼントのお知らせです。
今回、リュック・フェラーリのイベントにご協力いただいたミラノの” soundohm ”さまより、プレスク・リヤン協会の会員のみなさまに特別に、『ちょっとレアかも?な中古CD』を5枚、提供していただきました。
(内容はエレクトロニカ系、ノイズ系です)
ご希望の方は4月30日までに会員番号と氏名、さらに『soundohmのCD希望』と添えて、日本支局準備室 associationpresquerien@gmail.comまでお申し込みください。
抽選で5人の方にCD(新品ではありません)を差し上げます。(なお当選の方にはこちらから折り返しご連絡いたします)
もちろん新規会員の方も応募していただけますので、どしどしご応募、入会の方もよろしくお願いいたします。(入会申し込み、年会費のお支払いは以下の記事をお読みください)
【参考過去記事】
Cycle des Souvenirs at gallely O', Milano(思い出の循環、ミラノ) - リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)
「プレスク・リヤン協会」(Association Presque Rien)案内 - リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)
武蔵野美術大学特別講義 映像インスタレーション『思い出の循環』"cycle des souvenirs" 採録 - リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)
(おまけ画像 Photo collage by Brunhild Ferrari)