全国二万五千人超のリュック・フェラーリファンのみなさま、こんばんは。
© Emanuela Giurano [Teatro l'Arsenale, Milano].
(左から、Andrea Cernotto, Walter prati, Gabriele Di Matteo, Sergio Almarori)
今日は3月10日、ミラノのアルセナル(アルセナーレ)劇場(Teatro Arsenale)で行われた「トートロゴス3」公演の模様をお伝えします。
昨年開催されたSergio Armaroli(セルジオ・アルマロリ)とSteve Piccolo(スティーブ・ピッコロ)の両氏による、Erratumギャラリーでの一連のリュック・フェラーリ企画や「トートロゴス3」の演奏動画について、昨年記事「フェラーリゲノムの最先端〜ミラノの「ほとんど何もない展」から」でもお伝えしましたが、今回は「トートロゴス3」の公演が、前回より規模を拡大した形で開催されました。
会場となったのは、13世紀に教会として建造された歴史的建造物である、アルセナル劇場(Teatro Arsenale)。
"TAUTOLOCAL"の文字が浮かび上がった会場はステージ、アリーナ、バルコニーと大きく3分割され、会場のあちこちに配置された演台を囲むようにして観客は席を取りました。
© Emanuela Giurano [Teatro l'Arsenale, Milano].
(画面左から一人おいてSergio Almarori, Gabriele Di Matteo, Walter prati, Francesca Gemmo)
演者の数はプログラムに記載されているだけでも17人。
・Sergio Armarori (Mbira Amplificata)
・Claudio Chianura (Elettronica)
・Francesca Gemmo (Kalimba)
・Mario Mariotti (Tromba)
・Steve Piccolo (Vose and electronic devices)
・Walter prati (Cello)
・Gak Sato (Theremin)
・Andrea Vigani (Violino)
・Gabriele Di Matteo
・Andrea Cernotto
・Veronica Del Vecchio
・Greta Di Lorenzo
・Ian Gualdani
・Allesandro Pozza
・Margherita Serra
・Barbara Villa
そしてなんと、今回はパリより
・Brunhild Ferrari (Pianoforte)が参加するという、嬉しいサプライズ。
開始の合図とともに、お揃いの”TAUTOLOGOS Ⅲ Luc Ferrari”T−シャツを着込んだ演者が会場に入ってきました。
© Emanuela Giurano [Teatro l'Arsenale, Milano].
(舞台を行くBrunhild FerrariとSteve Piccolo)
「トートロゴス3、あるいは私と同語反復するのはいかがですか?(Tautologos Ⅲ ou Vous plairait-il de tautologuer avec moi ?)」は1969年の作品。この作品についてとても簡単に説明すると、演者は事前に決められた演奏時間と休止時間と回数に沿ってそれぞれの楽器、または動きなどを演奏します。こう書いてしまうと身も蓋もありませんが、その時間はすべて頭の中でカウントしなくてはいけないので、演者は相当大変なようです。
熟練の楽器隊による演奏はもちろん、またアルセナル劇場付属演劇学校の若手の劇団員によるパフォーマンスも見応え十分、約1時間の公演はまばたきするのも惜しいような、緊張感あふれるものになったようです。
17人の熱演と、Marina Spreaficoさんをはじめとするスタッフに向け、大きな拍手が起こりました!
© Emanuela Giurano [Teatro l'Arsenale, Milano].
(Gabriele Di Matteo, Gak Sato, Brunhild Ferrari)
当日配布のプログラム・ノートはこちら。
Web版
今回出演されたWalter Prati,Francesca Gemmo, Sergio Armaroliのみなさんによる” Exercises D'Improvisation” 即興のエクササイズ」のCDが発売されました。
日本ではまだ入荷されていないようですが、発売されたらぜひ!
(おまけ:楽屋のオフショット)
【Luc Ferrari - Tautologos Ⅲ 】Walter Prati (Cello), Andrea Vigani (Violino), Sergio Armaroli (Mbira amplificata), and Brunhild Ferrari (Pianoforte) (10, Mars 2018, Teatro Arsenale, Milan) pic.twitter.com/Xb2j4jfrLT
— Luc Ferrari (@presquerien_ja) 2018年3月19日
【関連過去記事】
フェラーリゲノムの最先端〜ミラノの「ほとんど何もない展」から(動画紹介あり)〜 - リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)
リュック・フェラーリの”Cycle des Souvenirs”(ミラノ)の報告です。 - リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)