リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)

フランス現代音楽における重要な作曲家の一人である、リュック・フェラーリ(Luc Ferrari:1929~2005)に関する情報を主に日本語でお伝えします。プレスク・リヤン協会(Association Presque Rien)は彼の友人達によってパリで設立されました。現在もその精力的な活動の下で続々と彼の新しい作品や楽曲、映画、インスタレーションなどが上演されています。 なお、より詳しい情報は、associationpresquerien@gmail.comまでお問い合わせください

2016年5月のリュック・フェラーリ関連イベント(欧州ならびに日本)

 

全国二万五千人超のリュック・フェラーリファンのみなさま、こんばんは。

 

初夏の訪れとともに日中の寒暖差を感じる季節、黄金週間を迎える5月となりました。疲れとともに体調を壊しやすい季節。

パリ郊外では先週もマイナス3度の気温になる場所があったり、雹が降ったりと、あちらでも天候はなんだか不順だという知らせが入っています。

 

さて毎月冒頭のこの「イベント紹介」コーナーでは、パリのプレスク・リヤン協会本部のウェブサイトからの情報を元に、欧州ならびに日本で開催されるリュック・フェラーリに関するイベントなどの情報をお届けしています。

今月は2件、先月行われたモントルイユ図書館でのイベントの紹介、そして10日に京都で開催されるイベントの情報をお届けします。

(今月マンガはお休みさせていただきます。ぜひ再開をお待ちください!!)

 

今月はプレスク・リヤン協会日本支局にとって、非常に大切なイベントがあります。

来週火曜、5月10日19時(開場18:30)から京都にあります同志社大学今出川校地寒梅館地下クローバーホールでは「リュック・フェラーリ センチメンタル・テールズ』出版記念 ~大いなるリミックス~センチメンタル・テールズ」が開催されます。入場は無料。

《大いなるリミックス~センチメンタル・テールズ》| 【課外プログラム一覧】 | 同志社大学 課外活動

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 (このかわいいポスターは寒梅館前に掲示されているそうですよ!)

 

タイトル「大いなるリミックス」の名の通り、硬軟清濁強弱と万華鏡のように、聴く人見る人によってもその魅力を変え続けるリュック・フェラーリにふさわしく、今回司会をされる荏開津広さんがどのような視点からお話を引き出していって下さるのか、とっても楽しみなイベントです。

 

ゲストは椎名亮輔さん(音楽学者/同志社女子大学教授/プレスク・リヤン協会日本支局長)

筒井はる香さん(音楽学者/同志社女子大学教員)

司会・進行:荏開津広さん(DJ/オールピスト京都プログラム・ディレクター)

です。

 

少しですが、当日は物販コーナーも出る予定とのことですので、お近くの方はぜひご来場ください!お待ちしております!!

(開場では本は特製缶バッヂ付き、また現在国内では入手困難っぽいセンチメンタル・テールズのCDボックスも販売される予定です!)

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さて、ここでリミックスつながりでもうひとつの情報紹介。

 

パリ郊外モントルイユ図書館では先月ブリュンヒルドフェラーリさんによるDJイベントが開催されました。その名も " Dj Brunhild Meyer-Ferrari "  !!

ストライキによる一度の延期を経て開催されたのは先月23日。

セットリストは次のようなものだったと、これはBiblioMontreuil さんのツイッターでも発表されています。(掲載セトリはスト前のものを使用しています)

 

1 David Jisse & Dominique MargePetit hommage au Jazz

2 Thelenious Monk  - Mysterioso (1958)  *

3 Klaus Nomi – Henry Purcell The Cold Song (Let me freeze) 

4 Conlon NancarrowPlayer Piano /  - Studies 40

5 Pierre Charrial & Michael Riessler  « 2 » !

Concert at Jazzherbst Konstanz 2012 

5 bis György Ligeti Continuum

6 Concret PH Xenakis (1958) is a musique concrète piece by Iannis Xenakis

originally created for the Philips Pavilion and heard as audiences entered and 

exited the Pavilion. 

7 Hans Eisler : 14 façons de décrire la pluie 

8 Sergei ProkofievSymphonie N° 5  (1945)

9 Bela Bartok Musique pour Cordes, percussions et celesta –(1936)

10 Brunhild Ferrari-Le piano englouti

11 Luc Ferrari – Patajaslocha – « Tango »

 

*初回のセットリストと図書館発表で違いあり

 

リュック・フェラーリの隠し曲が含まれた「 DAVID JISSE DOMINIQUE MARGE : CD & Vinyles全曲集」から始まって、「Paso doble –tango – java – slow –chachacha」の頭文字を組み合わせたリュック・フェラーリの作品集「Patajaslocha」からの「タンゴ」で終わる全12曲。

 

この組み合わせを見て、みなさまはどんな感想をもたれたでしょうか?

 

 

プレスク・リヤン協会本部のウェブサイトは随時更新され、日本語でのイベント情報も掲載されており、さらにリュック・フェラーリ作品の一部視聴もできちゃいます。

ぜひ一度ご訪問ください。

 

 

 

一時期は音盤化は不可能とさえ言われたヘールシュピール作品「Contes Sentimentaux」の翻訳と「ドイツにおけるヘールシュピール小史」に加え、日本で初の「リュック・フェラーリ正史」にさらにリュック・フェラーリによる「自伝」をも訳出されているという充実極まる一冊、『リュック・フェラーリ センチメンタル・テールズ』(アルテスパブリッシング)。

とってもありがたいことに、じわじわとあちこちで紹介していただくことも増えてきております。

ぜひアルテスパブリッシング のリンクからご覧ください。

 

本屋さんに行くとこの本をいろいろな棚に置いてくださっているようで、もちろん音楽書のコーナーがメインではあるものの、ときどき面白い場所に飛び出しちゃっていることもあるかも知れません。どんな本と「お隣さん」になっているかも本屋さん一軒一軒で違うようですので、ぜひ注目してみてください!

 

またこの『リュック・フェラーリ センチメンタル・テールズ』。現在アルテスパブリッシングのWebサイトで購入された方には先着で、限定缶バッジがもれなく特典としてついてきています。

 

 

 

 

【関連過去記事】

 

 

2016年1月のリュック・フェラーリ関連イベント(欧州ならびに日本)(1月10日追記) - リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)

 

2016年2月のリュック・フェラーリ関連イベント(欧州ならびに日本) - リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)

 

 2016年3月のリュック・フェラーリ関連イベント(欧州ならびに日本) - リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)

 

2016年4月のリュック・フェラーリ関連イベント(欧州ならびに日本) - リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)