リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)

フランス現代音楽における重要な作曲家の一人である、リュック・フェラーリ(Luc Ferrari:1929~2005)に関する情報を主に日本語でお伝えします。プレスク・リヤン協会(Association Presque Rien)は彼の友人達によってパリで設立されました。現在もその精力的な活動の下で続々と彼の新しい作品や楽曲、映画、インスタレーションなどが上演されています。 なお、より詳しい情報は、associationpresquerien@gmail.comまでお問い合わせください

2015年6月のリュック・フェラーリ関連イベント(欧州)

 

全国2万5千人超のリュック・フェラーリファンのみなさま、こんばんは。

 

日本ではこの夏の猛暑を予感させるようなお天気ですね。

パリでは時折20度を超える日はあってもまだ朝の気温は15度を下回る日が多いようですが、夜の10時頃まで明るいこの季節、音楽イベントも多くなってきました。

リュック・フェラーリ邸の桜の木になるさくらんぼも今が盛り、今年もまるまるとよく肥えた甘いさくらんぼがなっているそうですよ。

 

さて、今月のイベントのお知らせをする前に先月のご報告から。今回は関連周辺情報も交えてお知らせしていきます。

 

ポーランドブロツワフで開催された芸術祭”Musica Electronica Nova 2015”、5月15日にフィルハーモニック・ホールでは「砕氷船」のコンサートが行われました。

当日は録音を採取したダビッド・ジス氏による演奏が行われ、オーケストラと2面スクリーンによるジャン・ルーシュ砕氷船映像との複雑なコラボレーションの下、30年ぶりとなるアンヌ・セーさんのテキスト朗読がミックスされました。

 

この模様はポーランド国営放送ラジオにより録画、録音され、録音は後日放送されるとのことです。

ELECTRO-VISION | Musica Electronica Nova 2015

この情報は追って続報をお知らせしていく予定です。

 

また17日にはパリ市内で行われた小さなコンサートでもリュック・フェラーリの演奏が行われていました。

MUSICA TEMPORALIA | site officiel de l’association

Carole Lemoigne-NicolasさんとVanessa Sanfillpoさんによる「小品コレクション」の1番から13番までが演奏されました。

 

昨年ブリュンヒルドフェラーリとともにル・アーブルでコンサートを行ったGOLは23日にバスティーユの"La maison rouge"での”MAD-Multiple Art Days”でコンサートを行いました。

Multiple Art Days

 

この大きな会場では以前当ブログでも紹介した"parislike"のAlessandro Mercuriさんが自著” Le dossier Alvin ”のサイン会を行っていたり、Peter Tscherkasskyさんがリュック・フェラーリの楽曲を使用したマヤコフスキーに関する短編が上映されたりもしていた模様です。

 

Alessandro Mercuri - Le dossier Alvin - Re:Pacific, 2014 - art&fiction

Amazon.fr - Le dossier alvin - Alessandro Mercuri - Livres

 

Peter Tscherkassky | ARTE Cinema

 

27日にアラブ世界研究所で行われた映画”Man From Tomorrow”の上映会とジャクリーヌ・コー監督とジェフ・ミルズを迎えてのトークセッションもまた大盛況だった模様です。

この映画は昨年日本でも上映され、東京では追加上映が行われるほどの人気でもありましたが、1年経った今でもリピーターが続出しているようですね。

日本でも”リュック・フェラーリとほとんど何もない”をはじめとする彼女の作品が継続的に紹介されていくと思います。

 

なおこれらのイベントはどれもほぼ満員の大盛況だった模様です。

 

さて、 毎月冒頭はフランスのプレスク・リヤン協会(Association Presque Rien)本部から届いた情報をもとにして、欧州および日本で行われるリュック・フェラーリ関連イベントを紹介しています。

 

 

プレスク・リヤン協会の本部のウェブサイトの” NEWS ”ページでは日本語でもニュースを読むことができます。

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今月は18日にドイツのバーデンバーデンのラジオ局でリュック・フェラーリのヘールシュピール作品が放送される予定です。

 

 

 

 

なお、本年ご紹介している通り、本部サイトでは「プレスク・リヤン賞2015」の概要に関する告知が始まっており、また当ブログでも申し込み方法などの解説記事をアップしています。

 

「プレスク・リヤン賞(prix Presque Rien,Presque Rien prize)2015」が告知されました! - リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)

 

 

2年に1度、賞金1000ユーロ、年齢経験等も一切不問、条件はただ一つ「リュック・フェラーリが録音し(プレスク・リヤン協会によってアーカイブされ)たサウンド・ファイルを使用」して作品を制作するというユニークなコンクールで、作曲家はもちろん、映像やダンスなども含め広く芸術家へ門戸を開いています。

 

ヨーロッパだけではなく、日本でもポスターの掲示が行われています。

 

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(2015年度 仏語版ポスター)

 

なお、本部サイトに掲載されている情報は仏プレスク・リヤン協会ならびに日本支局に連絡をいただいている公式イベント等を掲載しており、実際にはこれ以外にも、欧米ではリュック・フェラーリの演奏イベントなどがある様子です。

 

【関連過去記事】

 

2015年5月のリュック・フェラーリ関連イベント(欧州) - リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)

 

2015年4月のリュック・フェラーリ関連イベント(欧州&日本)(4月15日追加) - リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)

 

2015年3月のリュック・フェラーリ関連イベント(欧州&日本) - リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版) 

 

2015年2月のリュック・フェラーリ関連イベント(欧州&日本) - リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)

 

2015年1月のリュック・フェラーリ関連イベント(欧州・日本)(1月28日追記あり) - リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)