私が子供の頃、今みたいにビデオカメラなんかは庶民の家庭にはなかった。
当時8mmフィルムのカメラを持っていて自宅で上映会を開くことが出来るのはで裕福な家庭だった。クラスに一人くらいしか持ってなかった気がする。そんなドラえもんのスネ夫のような奴に対して当時は「うらやましいな〜」なんて思っていたので、父親に「8mmカメラ買ってよ!」と何度もお願いしたことがあった。しかし、いつも「そんなんいらんやろ!」と一蹴された。
当時、もし我が家に8mmカメラがあって、動画として私の姿が残っていたら、それはそれでありがたいのだろうけど。しかし、仮に父親が8mmカメラに夢中だったならば「音」は残っていなかったかもしれない。
(石上和也)