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リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)

フランス現代音楽における重要な作曲家の一人である、リュック・フェラーリ(Luc Ferrari:1929~2005)に関する情報を主に日本語でお伝えします。プレスク・リヤン協会(Association Presque Rien)は彼の友人達によってパリで設立されました。現在もその精力的な活動の下で続々と彼の新しい作品や楽曲、映画、インスタレーションなどが上演されています。 なお、より詳しい情報は、associationpresquerien@gmail.comまでお問い合わせください

ラジオ・ドラマからヘールシュピールへ2

寄稿 椎名亮輔

私にとっては、だからまずフェラーリの「逸話的音楽」があって、そこから彼のさまざまなラジオへの取り組みを知るようになった。そして《ほとんど何もない第一 Presque rien no.1》については、当時はレコードも手に入らず、CDなどは存在せず、近藤譲氏もどのような経緯でこの作品を知るようになったのか、もしかしたら彼はFMで世界の現代音楽を紹介する番組を持っていて、毎回たくさんの録音を世界中から受け取っていたはずだから、そんな中に混じっていたのかもしれない(今度彼に会ったら確かめてみよう)。ともあれ、私は1984年に最初にフランスに留学するのだが、そこでまず最初に探したのが、この作品の音源だった。当時(今でもほとんど)、レコードやCDを探すのは、FNACであり、ジョゼフ・ジベールであった。(少し後から留学して来た大里俊晴さんは、パリのあらゆる中古レコード屋を漁り回っていたが。特に彼のお気に入りは、カルチェ・ラタンのクロコダイルという店と、クリニャンクールの蚤の市だった。)そこで、やっと見つけたのはと言えば、《ほとんど何もない》の第一ではなくて、第二の方であった。その頃に、おそらく初めて、INA-GRM のシリーズでレコード化されたのだと思う。ジャケットは、ルージュをひいた女性の唇だけ、という大胆なものだった。(続く)(椎名亮輔)