リュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)

フランス現代音楽における重要な作曲家の一人である、リュック・フェラーリ(Luc Ferrari:1929~2005)に関する情報を主に日本語でお伝えします。プレスク・リヤン協会(Association Presque Rien)は彼の友人達によってパリで設立されました。現在もその精力的な活動の下で続々と彼の新しい作品や楽曲、映画、インスタレーションなどが上演されています。 なお、より詳しい情報は、associationpresquerien@gmail.comまでお問い合わせください

PRIX PRESQUE RIEN 2019(プレスク・リヤン賞2019)の応募方法詳細(最終更新:5月25日)

 

こんばんは。

 

長らくお待たせしました!

 

本日はいよいよ開催された、2年に1度の国際コンクール『プレスク・リヤン賞2019』(PRIX PRESQUE RIEN 2019)の募集要項の詳細についてお伝えしていきます。

f:id:presquerien:20190411000114j:plain

2019年公式ポスター

 

応募のヒントともなっている、<<The dangerous freedom given to artists to create>> 、”La dangereuse liberté laissée aux créatures de créer"が示す通り、本年も意欲と想像性に溢れる、これまでに誰もみたことのないような作品を募集しています!

 

 

また、本年は前回までとは応募方法などを含めて相当変化がありましたので、その点も注意してご一読いただけたらと思います。

 

 

既にプレスク・リヤン協会本部ウェブサイトのプレスク・リヤン賞のカテゴリーの中に応募方法の日本語版pdfが配布されています。

今日はこのPDFの内容に沿いつつ、誰でもわかるように、より細かくお伝えしていきたいと思います。

 

 

〜もくじ〜

 

 

〜 プレスク・リヤン賞について 〜  

プレスク・リヤン賞(prix Presque Rien,Presque Rien prize)は、20世紀フランスの作曲家リュック・フェラーリ(1929~2005)が収集した録音音源の中から、プレスク・リヤン協会がデジタルアーカイブ化する際に抽出、選定したサウンド・ファイルを使用した、優秀な芸術作品に対して与えられる賞です。

 

この賞はリュック・フェラーリ(Luc Ferrari)夫人であるブリュンヒルドフェラーリ女史(Brunhild  Ferrari)によって2011年に創設され、プレスク・リヤン協会の運営の下で、隔年1回開催されています。本年2019年が5回目の開催年となります。

(なお、プレスク・リヤン協会についてはプレスク・リヤン協会本部ウェブサイト または日本支局ブログ「プレスク・リヤン協会」(Association Presque Rien)案内  をご覧ください)

 

 

応募・審査の流れ

 

プレスク・リヤン賞2019の応募・審査の流れはこのようになっています。

1)試聴

2)参加費支払いと申し込み

3)サウンド・ファイル受け取りと作品制作

4)作品送付(Web での応募)

5)1次審査

6)2次審査

7)審査員による最終審査と討議

8)選考結果送付(12月1日まで)

9)賞発表(サイトにて)

10)コンサート、授賞式

11)アンケート

 

 

それぞれでは、9)の賞発表まで、それぞれの段階を詳しくみていきます。

 

 

1)試聴

まずプレスク・リヤン協会本部ウェブサイト 内の「プレスク・リヤン賞2019」にあるサウンド・ファイル(18個)を試聴します。

注:サイト上のmp3音源は試聴用であり、これらを出品作、また作品の制作に使用することはできません(下部「作品制作 ※2」を参照ください)

 

 

2)参加費支払いと申し込み

エントリーを決めたら、続いて参加費として、brunhild.ferrari@orange.frあてに40ユーロをPayPal (自分のアカウント名に必ずアルファベットが使用されていることを確認)にて納入します。(最下部「おまけ:応募テンプレ&資料集」をご確認ください)

注:PayPal使用の際は、アカウント設定を確認し、御自身の氏名のアカウント設定がアルファベット表記で表示されることをご確認ください。(漢字表記の場合は御自身で変更、または新規作成をお願いします。漢字表記での送金は受け付けていません。また、振込後の返金はいかなる場合でも致しかねますので、くれぐれもご注意ください)

*ユーロでの振込であること、金額(40ユーロ)をご確認ください

また、メッセージ欄にも忘れずに

*Fee for prize presque rien 2019  

*あなた、もしくは代表者のお名前(アルファベットで)

を記してください。

続いて、ファイルを受け取るために、concourspresquerien@gmail.comあてに、件名に”Prix PRESQUE RIEN 5” と書いて、エントリーのメールを送ります(文章内容に不安のある方は、最下部「おまけ:応募テンプレ&資料集」をご確認ください)

 

 

 

 

3)サウンド・ファイル受け取りと作品制作

事務局で入金が確認され次第、concourspresquerien@gmail.comからメールが来るのでその指示に従い、作品制作用の高音質サウンド・ファイルをダウンロードし、応募作品を制作します。

(入金後1週間たってもメールが来ない場合はconcourspresquerien@gmail.comまでお問い合わせください。なお、Paypal名義に関する問い合わせには一切お答えしていません)

エントリーできる作品は音楽作品に限らず、映像、ダンス等、ガジェット、電子工作など、ジャンルは一切問われていません。審査員は幅広いジャンルに対応しています。

 

 

4)作品送付(Web での応募)(2019年8月31日23:59(仏時間)まで)

応募にあたっては必ず控えをとった上、wetransfer でconcourspresquerien@gmail.comに向けて

Message欄に

・作品タイトル

・メールアドレス

を記載して送ってください。作品の大きさが容量を超える場合などはWetransfer+(有料)や、他の方法(英語やフランス語でDLできるもの)で送ってください。

工作、工芸作品などについて「郵送が必要かどうかの判断」についての問い合わせは、concourspresquerien@gmail.comにて(英語、もしくは仏語)受け付けています。(郵送が認められた場合の締め切りは2019年8月31日の消印)郵送された場合、応募作品の返却は原則ございません。

 

 

5)1次審査

1次審査を通過した応募者には、英語、もしくは仏独語で以下のものが求められます。

1、履歴書 ※1

2、作品の詳細な解説を添えたファイル、略歴 ※1

3、使用音源(リュック・フェラーリアーカイブの中から使用した音)を記したもの 

これらに関して、4月10日時点ではフォーマット、テンプレはありませんが、もちろん日本語や判読不能な形での送付、また基本的な情報が入っていない書式で作成されたものは審査外となることがあります。

※1 作品解説や略歴など、後にプレスク・リヤン協会本部サイトで公開される可能性があります。Web上にアップロードされることが望ましくない個人情報などについて、応募者自身の責任で注意の上、作成をお願いします。

 

6)2次審査

7)審査員による最終審査と討議

8)選考結果送付(12月1日まで)

9)賞発表(サイトにて)

 

以上が応募の流れになります。

 

 

要チェック!応募にあたって注意すること

 

続いて応募について必ずチェックしておかなくてはいけない要点を見ていきましょう。

 

1)メールアドレスとPayPalの表記に注意!

特に日本からのエントリーで、参加者が自身のアカウント名表示に対して注意をしていない(漢字やカナ表記になっている)という問題がありました。この件に関してはこれまで「審査外になる」旨、何度もお伝えしています。

これを反映する形で、2019からはルールに「アルファベット以外の使用は受け付けない」と明記されました。このルールでは、アルファベット以外の名義で送金やエントリーを申し込んでも、作品として審査されないということになります(既に審査外の方がおられます)

審査側にとっても、応募者の方にとっても悲しい、このような間違いを起こさないためにも、自分の送信者名や、PayPalアカウントがアルファベット表記になっているかどうかを必ず、もう一度ご確認ください。

 

2)メールは必ず受け取れるようにしよう!

プレスク・リヤン賞事務局のメールアドレスとして、concourspresquerien@gmail.comが使用されています。このアドレスからは、賞の進行に関する重要なお知らせが届く可能性があります。

また、1次審査を通過した場合に、作品の制作意図や本人確認のためのメールが事務局から届くこともあります。

返信を求められているにも関わらず、応募者からの返信がない場合、作品の良否に関わらず、審査外となる可能性があります。

返事がすぐできない場合でも、まずその旨返信し、受け取っている旨アピールをしておくことも受賞をめざす作戦のひとつとしては有効だと思います。

 

3)作品送付はWetransferで!

これまで制作された作品はすべて郵便で送付しなくてはいけませんでしたが、今回からは全てWebでの応募となり、郵送による受け付けは原則なくなりました。(ただし、工作、工芸作品などについて、「郵送が必要かどうかの判断」については concourspresquerien@gmail.com で(英語、もしくは仏語)にメールを送って問い合わせしてください。(郵送が認められた場合の締め切りは2019年8月31日の消印))

また、事務局からの指示で「作品の送付には”wetransfer ”を使って欲しい」ということです。

これは「ファイル便」など日本語のサービスだと、どこをクリックしてよいかわからないためです。

 

 

どこが変わったの?変更点をチェック!

 

 

回を重ねるごとに、日本からの応募者も増加している「プレスク・リヤン賞」ですが、5回目となる今回は、これまでの運営方法にかなり変更が加えられました。

 

1)賞金総額が大幅にアップ!さらに3位まで賞金が!!

某所で「ほとんど何もないで賞」とすら言われた賞金額が今回、1位2000€(26万円=130円換算)、2位1500€(19万5千円)、3位1000€(13万円)と、総額で見た場合、これまでの1000€(13万円)から、4500€(58万5千円)へと4.5倍に増額されました。(ユーロでの支払いになるために、日本円はあくまで目安となります)

また、1位から3位までに、賞金が発生することになりました(受賞作がない場合もあります)

受賞作は賞金以外に、ヨーロッパを中心に、作品が放送、上演される機会が与えられます。

 

 

2)短期戦になった

まず応募期間です。

これまで前年の12月から始まっていたプレスク・リヤン賞ですが、今回は予告が2月、正式な告知が3月からと、8月31日の締め切りまで5ヶ月という、制作者にも、広報に対しても、思い切った短期決戦が要求されることとなりました。

 

 

3)応募方法が郵送からネットに!応募の負担減

これまで郵送のみでしか受け付けられなかった作品応募ですが、今回は原則Wetransferを使ったwebでの作品応募となりました。

国際郵便のフォローや料金の支払いなどの負担もなくなりましたね。

 

 

4)アルファベット以外の使用はNG!そしてメールには必ず反応を!

今回から、ルールに即していない応募に関しては基本的に審査外となりました。

また、concourspresquerien@gmail.com からのメールに反応しない場合、作品審査に影響が出る場合があります。メールがゴミ箱に入ってしまっているなどにはくれぐれもご注意ください。

さらに、ルールに則していない問い合わせ(パソコンの調子が悪い、PayPalの名義確認の方法がわからない、など)に関しては原則回答しません。

 

5)1次審査までは応募が楽に!

今回、制作意図や履歴書が求められるのは1次審査の通過作からとなります。

これは応募期間の短縮による応募者の時間的な負担を減らすことが目的とのことです。

ただ、審査には応募者の経歴は一切反映されません。審査されるのはあくまで作品です。

 

 著作権、公開時へのメンション

 

最後に、制作された作品の公開などについてはルールを理解された上で、以下の点にご注意ください。

 

【※1:作品ができたら】

審査後の作品の公開にあたってはプレスク・リヤン協会(Association Presque Rien)の著作物を使用して制作されたものであることを明らかにする必要があります。このため応募作品の著作権は出品者にありますが、作品の上演・掲載・発表・著作権申請等をされる際には必ずサウンドを作ったリュック・フェラーリ(Luc Ferrari)の名前と、サウンド・ファイル名(プレスク・リヤン賞2019 によって利用可能となった音源)を併記してください。

 

【※2:作品に関する注意】

1)プレスク・リヤン協会は公式ホームページにおいて応募者の名前を掲載します。

2)受賞作品の契約は受賞者とプレスク・リヤン協会の間で締結され、その作品の一部または全部が公式ホームページに掲載される他、コンサートや放送といった形で上演されます。

3)他の応募作品についても上演、放送等で使用されることがあります。

4)出来上がった作品の著作権に関しては基本的に作者にありますが、上演ならびに著作権の申請に際しては必ず『リュック・フェラーリの音源を使用したこと』、および『この音源はプレスク・リヤン協会主催によるプレスク・リヤン賞の選考によって使用可能になった音源である』という点を申し添える必要があります。(ダウンロードされた音源の使用はあくまでプレスク・リヤン賞に応募することを前提にしたものであり、プレスク・リヤン協会ならびに主催者が無条件の使用を許可しているものではありません)

 応募者は作品を提出した時点で上記事項にすべて同意したものとします。

(以上については本部応募要項をベースとして翻訳したものです)

 

 

 

審査および審査発表

 プレスク・リヤン賞2019の審査は優秀な審査員で構成される審査委員会の開催により、厳正な審査を経て決定されます。

 

プレスク・リヤン賞2019の受賞者には2019年の12月1日までに通知がなされ、受賞作品には上記の賞金が贈呈されます。

 

 

(おまけ:応募テンプレ&資料集)

 

Hello, 

 

My name is OOOOOO

I entry to "Prix PRESQUE RIEN 5"

 

I sent to "brunhild.ferrari@orange.fr" 40 Euro by PayPal 

 

Day  :  日/月/年

From : アカウント名

 

Thank you 

 

名前

メールアドレス

<メール送信について>

f:id:presquerien:20190411000945p:plain

差出人名は必ずアルファベットで!

 

PayPal支払い時>

f:id:presquerien:20190411001035p:plain

 

まずアルファベットになっているかを確認します。

(漢字名義の場合は 新規にアカウントを作るか、「更新」からアルファベット名義への変更をpaypal事務局に申請してください)

 

 

f:id:presquerien:20190411001132p:plain

 

 

 

「商品、またはサービスに対する支払い」を選択し、

 

受取人の受領額を40ユーロにします。

 

f:id:presquerien:20190411001200p:plain

 

  応募に関するQ&A

Q1)グループなどでの応募は可能ですか?また、その際に審査料は人数分になるのですか?

A:グループでの参加ももちろん可能です。審査料は人数分ではなく、作品ごとになります。

Q2)応募をしましたが、返事が届きません。

A:メールでの参加申し込みをされた後、1週間以内に必ずconcourspresquerien (at) gmail.comより返信しています。「迷惑メールボックス」や「ゴミ箱」などをご確認いただき、返信が確認できない場合には至急支局(アドレスはトップ画面左手に記載)までお問い合わせください。また上記アドレスを自分のアドレスブックに登録するなどの初期対応をお願いします。

Q3)ダンス作品での応募の場合の送付はどうしたらいいですか。

A:審査に適したフォーマット(映像で送るなど)になるかと思います。応募に関する個別の質問はconcourspresquerien (at) gmail.comで受け付けていますので、質問してみてください(英語・仏語対応)

 

 

 

 

以上、プレスク・リヤン賞2019の応募方法をお伝えしました。

 

日本支局ではリュック・フェラーリの『プレスク・リヤン協会』(簡易日本語版)twitterリュック・フェラーリやプレスク・リヤン賞に関する情報を随時発信しています。また、本部からの情報更新があった場合など、随時この最終更新日を変更して更新します。

 

みなさまのご応募を、心よりお待ちしております。